子どもが健やかな日常生活を過ごすためには、ご家族のみなさまの十分な配慮が大切です。
ダウン症候群の子どもは、いろいろな合併症を伴うことがありますが、必ずしも全員にみられるわけではなく、それぞれの子どもによって症状が異なります。
合併症があると言われた場合には、専門病院で定期的に健康診断を受け、子どもの状態をチェックしてもらうようにします。また、専門病院のほかに、かぜ症状がある場合にすぐ受診ができる家の近くのホームドクターをもつことをおすすめします。
乳幼児期は感染症にかかりやすく、体力的にも不安定な時期ではありますが、通常、3歳を過ぎてからだが大きくなってくると、徐々に健康状態も落ち着いてきます。
定期健康診断を受けましょう
ダウン症候群の子どもの発育と発達は、健常な子どもと比べると少し遅れ気味になります。定期的な健康診断は発達の遅れ、臓器の成熟度や機能の異常をみつけるために重要となりますので、医師の指示にしたがって、必ず受けるようにしてください。とくに新生児乳児期の定期健康診断は、合併症の有無や状態を知るきっかけになりますのでとても大切です。
主な検査項目1、2)
- 心臓病
- 眼・耳
- 脳・神経
- 呼吸器
- 甲状腺(こうじょうせん)機能
- 腎臓
- 消化器
- てんかん
- 免疫異常
- 頸椎(けいつい)異常
など
- 1)
一般社団法人 日本新生児成育医学会 編. 新生児学テキスト. メディカ出版. 平成30年12月第1版
- 2)
楠田 聡 監. 新生児の疾患・治療・ケア: 家族への説明に使える! イラストでわかる. メディカ出版. 平成28年4月第2版